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置かれた欠片

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   木屑を散らせ、彫り続けていた。  描いた輪郭が現れていく。

灯火を編んで

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   針を見つめている。銀に尖る先に触れた。紅珠が指に膨らむ。崩れ、流れる筋を追い続けた。

牢獄の外

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 花を千切り、髪を飾る。残された茎が揺れていた。微笑みと断面が擦れ違う。

霧の破片

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  テレビが言葉を並べている。画面をじっと見つめる横顔を眺めていた。溜息を吐いて首を振っている。

鎖の先は

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   八本の脚をくねらせ、進んでいた。上から降りて来る光が僅かに届く。淡く滲んだ世界に、闇が拡がっている。

加工した石

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  石を削り続ける。細かく、薄く。   僅かに、気付かない程に。

科された刑期

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    掌を包まれていた。柔らかく、温かいものに。冷えていく身体は、熱を生むことはない。

残るものは

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  反射して吐き出し続けた。空洞を装飾し、覆い隠して。   否定したものを肯定する。直ぐに並び始めた。入力を確認し、肯定したものを否定する。  羅列に引き摺られ。  意思もなく。  ただ、保つことを重視した。  思考はない。  鏡と気付かずに 覗き込む。  無意識に。  意識的に。  目を逸らせて。  ────鮮明に、映されていた。

種の為だけに

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   ひび割れた壁が崩れ、欠片が零れた。地に跳ねて転がっていく。

器官の役割

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  巨大な渦がうねり、拡がり続ける。方向は決まっていた。膨張し、構築を促す。分解を繰り返して。

声を探して

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    鏡が張り巡らされた白い部屋。一人、佇んでいた。増殖する。映す姿は同じに。

本能の選択

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   集団が雑談していた。近付いて輪に加わる。話を聞き、取り敢えず頷いて。

望まれた姿

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  落下する。重力に導かれ、加速する世界を。  長く、緩やかに。  委ねるまま地表に触れ、砕け散る。  柔らかく、硬く。  液体と固体へ。  構築は崩れ、混在した。  佇むものと。  沁みていくもの。  炙られ、昇るものに。  分かれていく。  褪せて剥がれ。  地に沈み。  雲に滲む。  撒かれた記憶が結合し、残される。  辿るために。  象りは細かく。  千切れ続け。  拡がる虚無へ。  ────記号として。

作品アーカイブ (目次)

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