作品アーカイブ (目次)

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  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。自分の感性だけで書きたいからです。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─              「黒煙の街」        循環 「名を持つ欠片」      価値観 「選んだ涙」        価値観 「同じ顔」         感情 ─ピックアップ─   テーマ   断片 「蝉に向けて」                          ─テーマ別─ ─境界─       二十六作品 ─時間─               八作品 ─循環─       二十二作品 ─感情─       二十一 作品 ─万有─               九作品 ─価値観─       二十作品 ─日常─           十二作品 ─断片─           十二 作品 ─無─                   三作品 ─掌編─    「黒煙の街」          循環 「選んだ涙」         価値観 「同じ顔」          感情 「映された背中」       境界 「静止した時」        時間 「記述先の違い」       境界 「見つめるものは」      感情 「変わらない夜」       断片 「記憶の中で」        断片 「蝉に向けて」        断片 「決められた中で」      境界 「戦場の欠片」        感情 「零れたのは」        感情 「アート」          価値観 「眼球の奥」         境界 「飛び去る欠片」       ...

選んだ涙

 


 瞳が映し、立ち止まる。道路に猫が転がっていた。三色の毛並みは乱れ、皮膚が破れている。地面の黒を濃く滲ませていた。

 頭を振り、視線を外す。


 手提げの先で袋が揺れる。中が擦れ、鈍く響いた。速足で通り過ぎる。真直ぐに、前を見つめて。


────

 ドアに鍵を差し込むと、内側から掻く音がする。微笑みを浮かべ、開いた。三毛が脚に擦り寄り、喉を鳴らす。靴を脱いで部屋に向かった。


 袋に手を入れ、缶を掴む。乱れた毛が腕に触れた。三個取り出し、積み上げる。一つを手に取り、蓋を開けた。


 三毛が皿を覗き込む。盛りつけると、乾いた鼻先を着ける。一度舐めて顔を上げ、蹲って目を閉じた。


 そっと頭を撫でる。

 硬い毛の、流れに沿って。


 息は細く。

 断続的に。


 視界は滲む。

 輪郭がぼやけ。


 手を伸ばす。

 膝に抱えて。


 見つめたまま。


 ゆっくり、強張っていく。


 ────零れ、鼻先を濡らした。

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