作品アーカイブ (目次)
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黒い空が赤く明滅する。幾度も瞬き、筋を刻む。地面が揺れ、地割れが起き、瓦礫が浮いて、陥没した。
焼け焦げた肉が細かく分かれ、炭となる。宙を舞って。
──悲鳴が、
熱が揺らぎ、火の粉が漂う。
煙が空を覆い、滲み、混ざる。
蒸発する──
少年が丘の上で眺めていた。瞳に映る深紅の景色を。目から溢れ、伝っていく。冷たく頬をなぞって。
高温が空を燃やした。色彩を入れ替えながら。
────
モニターに映る光景を見て、唇を釣り上げていた。席を立ち、手を叩きながら頷いている。部下に指で促し、珈琲を淹れた。湯気に息を吹きかけ、ゆっくりと啜る。
──轟音。
視界が白に塗られた。唇に触れたカップと共に、塵となって。建物の跡を、風が攫う。
少女が丘の上で眺めていた。瞳に映る白光する景色を。濡れたぬいぐるみを、ぎゅっと抱いて。
────何も、残らないのに。
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