作品アーカイブ (目次)

イメージ
  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。自分の感性だけで書きたいからです。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─              「記述先の違い」      境界 「見つめるものは」     感情 「変わらない夜」      断片 「記憶の中で」       断片 ─ピックアップ─   テーマ   断片 「蝉に向けて」                               ─テーマ別─ ─境界─       二十五作品 ─時間─               七作品 ─循環─           二十作品 ─感情─           二十作品 ─万有─               九作品 ─価値観─       十八作品 ─日常─           十二作品 ─断片─           十二 作品 ─無─                   三作品 ─掌編─    「記述先の違い」       境界 「見つめるものは」      感情 「変わらない夜」       断片 「記憶の中で」        断片 「蝉に向けて」        断片 「決められた中で」      境界 「戦場の欠片」        感情 「零れたのは」        感情 「アート」          価値観 「眼球の奥」         境界 「飛び去る欠片」          循環 「淵の端から」        感情 「写実した風景」       境界 「同じ場所で」        ...

記述先の違い



 咳が聞こえた。皆、一様に視線を向ける。直ぐに顔を伏せ、紙を摘まんだ。擦れ、乾いた音が鳴る。瞳を上下に揺らせて繋げていく。断片が映像を象り、内に拡げた。


────

 甲板が濡れて靴を湿らす。波がぶつかり、人を攫っていく。手すりに掴まり、力を込めていた。衣服は重く滴っている。暗闇が瞬き、轟音を放つ。


 木が裂ける。


 傾き、投げ出された。

 沈んでいく。両手で掻き、脚で蹴る。

 上を凝視し、繰り返──


 砕ける音が、響く。


────

 顔を向けて、少し眺めた。 


 箒を持った男が歩いて来る。首にぶら下げた名札を揺らし、硝子の欠片を掃き集めた。


 視線を落とし、紙に触れる。

 瞳を止めて、頭を振った。


 濡れた髪。

 流れ落ちる雫。


 記述が滲んで。


 ────底に、揺蕩う。

コメント

このブログの人気の投稿

作品アーカイブ (目次)

境界の鏡

雨上がりの空