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削られた御霊

 


六人の子供が手を繋ぎ、輪を描く。その中心に、しゃがんだ少年が居た。


繋がれた環がゆっくりと周る。唄を唱えて。


夕暮れの神社。赤く染まった景色が、時折揺れる。鴉が鳥居に停まり、一声鳴いた。


──かごめの唄。


反響して、木霊する。少年は震えていた。子供たちが笑顔で巡る。唄は何度も繰り返された。風に煽られ、社が軋む。


月明かりが差し込む頃に、問われた。


──後ろの正面、だぁれ?


わからない。瞼を開くことができないまま、黙っていた。顎先から、滴る雫。   色は─


目を開くと、少年がいる。神社に、二人きり。


「誰か、わかった?」


首を振り、黙って社に向かう。肩を掴まれた。


「僕が行こうか?」


澄んだ響きが身体に沁み込む。

僕が、僕に頷いた。


社に歩み、佇む少年。吸い込まれ、霧散する。

子供たちの笑い声。世界は削れ、閉じられた。



───

朧げな意識。視線の先に、天井があった。窓を見ると、黒く染まっている。外側に、鳥の輪郭が浮かぶ。羽を広げて、飛び去った。


──俺は......


点滴と繋がった腕。僅かに動かし、指を閉じる。ナースコールに手を伸ばした。


───己を削り、生を掴んだ。変容を拒んで。

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