作品アーカイブ(目次)

イメージ
  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─ 「最後の理性」 「刹那の輪廻」 「月光に照らされて」 「重なる景色」 ─ピックアップ─ テーマ 日常 「寄り添う枯葉」 「ずれた距離」 「イカロスの夢」 ─テーマ別─ ─境界─   七作品 ─時間─   七作品 ─循環─   十三作品 ─感情─   九作品 ─万有─   七作品 ─価値観─   十三作品 ─日常─   六作品 ─断片─   四作品 ─無─   二作品 ─掌編─ 「最後の理性」 「月光に照らされて」 「重なる景色」 「境界の先で」 「寄り添う枯葉」 「いやし」 「編まれゆく造形」 「ずれた距離」 「刻まれた断片」 「剥製」 「嘘の果実」 「チャンネル」 「小さな骸」 「螺旋の唄」 「等しい欠片」 「山頂の霧」 「壊れる時間」 「なぞる先端」 「波紋の街」 「玩具と霧」 「境界の鏡」 「記憶の欠片」 「向日葵の匂い」 「雨上がりの空」 「イカロスの夢」 「繋がる音」 「絆」 「未来の記憶」 「時の揺らぎ」 「罪の幻想」 「欲求の鏡」 「映す鏡」 「石の子供」 「因果の果てに」 「仮面」 「変わらない日常」 「なぞる先端」 「古いねじまき時計」 「走馬燈の奥で」 「削られた御霊」 「魂の祈り」 ─散文詩─ 「刹那の輪廻」 「鼓動の燈」 「連鎖の眼」 「硝子の音」 「投影」 『   』 「呪文」 「命の唄」 「埋もれゆく言霊」 「忘却の彼方」 「見つめる声」 「流転の木端」 「同じ街」 「僅かな眠り」 「巡りゆく炎」 「始原の唄」 「瞬刻の万有」 ─物語─ 「鈴の心」 「尊厳と紙幣」 「水滴の音」 「在り方の道標」 「刻の環」 「最後の贈与」 「一滴の雫」 「継承の矢」 「 Valhalla─『祈りの行方』」 ─suno曲─ 「波紋の街」 「埋もれゆく言霊」 「玩具と霧」 「境界の鏡」 「同じ街」 「呪文」 「魂の祈り」 「連鎖の眼」 「鼓動の燈」

壊れる時間


 畳の上に、座布団が敷かれていた。その上で胡座をかく男。視線の先に、楽しげに笑う女がいた。タブレットの中で、派手な衣装に身を包んで。画面の時刻は、0時。

傍に視線を移し、手を伸ばした。


テーブルに置かれた、グラス。掴み、唇に運ぶ。

琥珀色の液体が波打つ。


苦味を感じる。喉仏が上下に動き、音を立てる。息を一つ吐いて、時計を見た。


瞼を瞬かせ、呟く。


「......壊れたか?」


秒針が進まない。12の位置で、細かく震えて。


闇を映す窓。タブレットから流れる音楽。

グラスの氷が、溶けて動く。鳴ることは、ない。


光を放つ、滑らかな硝子。その奥で、女が踊っている。赤いスカートを、靡かせながら。


腰を上げて、踏み締める。畳の目が、足裏を擦った。ざらつく感触。


時計を手に取り、摘みに触れた。手応えなく空回る。首を傾げ、もう一度捻った。


短針と長針が、動く。12に重なった時、秒針が動き出した。


──時間を、合わせないと。


指先に力を込めた。空回りする、摘み。


笑い声が、聞こえた。楽しそうに笑う女。派手な衣装に身を包んで。


画面の時刻は、0時。


「......飲みすぎたか。」


電灯を消して、布団に寝そべる。いびきが響きだす。


───秒針が、震える。暗闇に踊り続けて。

コメント

このブログの人気の投稿

境界の鏡

雨上がりの空

作品アーカイブ(目次)