作品アーカイブ (目次)

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  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。自分の感性だけで書きたいからです。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─              「写実した風景」      境界 「同じ場所で」       境界 「無機物の渇望」      境界 「歪んだ花」         境界   「編まれた柱」       循環 ─ピックアップ─ テーマ   価値観 「剥製」                            ─テーマ別─ ─境界─           二一作品 ─時間─               七作品 ─循環─           十七作品 ─感情─           十四作品 ─万有─               八作品 ─価値観─       十七作品 ─日常─           十一作品 ─断片─               八 作品 ─無─                   三作品 ─掌編─    「写実した風景」       境界 「同じ場所で」        境界 「無機物の渇望」       境界 「歪んだ花」         境界 「消えていく顔」       断片 「錯覚のまま」        断片 「ただ、純粋に」       価値観 「選べるなら」        断片 「種の中で」         循環 「いない気がして」      境界 「跳ねたコイン」       価値観 「溢れた珈琲」        境界 「10^-10^50の虚構」       万有 「少...

写実した風景

 


 風を正面に浴びながら、木を見つめている。枝がしなり、揺れていた。生い茂る緑葉が幾つか運ばれて。

 顔を伏せ、膝に置いたスケッチブックに視線を落とした。紙をなぞる音が響く。


 鉛筆を置き、僅かに微笑む。


 羽織った生地がはためくのを止め、背中に触れた。傍に転がる水筒を掴み、両手で捻る。蓋に注ぐ音を聞いていた。


 紅い水色が波打つのを眺め、唇に迎える。喉を鳴らす度に、身体に冷たく沁みていく。


 降りて来る暖かい温度。照らされ、微睡む。


 厚紙に浮かぶ木。

 枝に葉はない。

 しなだれ、枯れて。


 頬を撫でられ、瞼を開いた。

 スケッチブックに視線を落とす。


 顔を上げて、木を見つめる。

 筆を執り、パレットに浸した。


 ────頷き、笑みを零して。 

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