作品アーカイブ (目次)

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  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。自分の感性だけで書きたいからです。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─              「無機物の渇望」      境界 「歪んだ花」         境界   「編まれた柱」       循環 「消えていく顔」      断片 「錯覚のまま」       断片 ─ピックアップ─ テーマ   万有 「10^-10^50の虚構」                  ─テーマ別─ ─境界─           十九作品 ─時間─               七作品 ─循環─           十七作品 ─感情─           十四作品 ─万有─               八作品 ─価値観─       十七作品 ─日常─           十一作品 ─断片─               八 作品 ─無─                   三作品 ─掌編─    「無機物の渇望」       境界 「歪んだ花」         境界 「消えていく顔」       断片 「錯覚のまま」        断片 「ただ、純粋に」       価値観 「選べるなら」        断片 「種の中で」         循環 「いない気がして」      境界 「跳ねたコイン」       価値観 「溢れた珈琲」        境界 「10^-10^50の虚構」       万有 「少女の花弁」        感情 「巡る日常」         境界 「視線...

なぞる先端


 ブランコに座り、鎖を握る。冷たい感触。砂粒が隙間で擦れた。上着で払い、指を閉じる。


 砂場に残された小さな山。開けたトンネルがさらさらと埋まっていく。少年はじっと見ていた。自分の創造が、静かに崩れていく様子を。


 雑草の茂みが揺れた。コオロギが鳴いたから。


 落ち葉が舞う中で、連なる靴跡。その先で少女が腰をおろす。スコップを握りしめて。先端が、差し込まれた。削れていく山。


 少年はただ見つめる。額に皺を刻んで。


 僅かな跡が残る。穴を掘り、少女は立ち上がった。駆けていく。小さなバケツを持って。水道の前で、栓を捻る。蛇口から溢れ続ける水。


 底を叩く音に、踵でリズムを踏む。満たされていく器。水面が揺らめき、光を散らした。


 両手に抱えて歩き出す。跳ねた水滴が、少女の服を濡らす。旋回しながら髪を撫でる。柔らかい、風が。


 弧を描く二枚の葉。

 くるくると踊り、交差した。

 緑葉と、紅葉。


 ──湿った、砂の匂いがした。


 視線を向ける。

 瞳が少年を映していた。不意に、口を開いた。


「川になるんだよ。」


 穴は満たされ、波紋が拡がる。溝が長く掘られていく。辿って、流れる水。


「山が、なくなった。」


 少女は無邪気に笑って、スコップを差し出す。


「......戻す?」


 少年は首を振る。額の皺は、ない。

 鳴き声は止んでいた。


 ───流れる水が、二人の顔を映して。




























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