作品アーカイブ (目次)

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  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。自分の感性だけで書きたいからです。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─              「無機物の渇望」      境界 「歪んだ花」         境界   「編まれた柱」       循環 「消えていく顔」      断片 「錯覚のまま」       断片 ─ピックアップ─ テーマ   万有 「10^-10^50の虚構」                  ─テーマ別─ ─境界─           十九作品 ─時間─               七作品 ─循環─           十七作品 ─感情─           十四作品 ─万有─               八作品 ─価値観─       十七作品 ─日常─           十一作品 ─断片─               八 作品 ─無─                   三作品 ─掌編─    「無機物の渇望」       境界 「歪んだ花」         境界 「消えていく顔」       断片 「錯覚のまま」        断片 「ただ、純粋に」       価値観 「選べるなら」        断片 「種の中で」         循環 「いない気がして」      境界 「跳ねたコイン」       価値観 「溢れた珈琲」        境界 「10^-10^50の虚構」       万有 「少女の花弁」        感情 「巡る日常」         境界 「視線...

錯覚のまま



 記憶を辿って言葉を交わす。何度も見た、同じ顔と。僅かにズレて。

 帳が降りて食事をし、身体を洗う。横たわり、意識を失う。空が暗闇に染まる頃に、毎日繰り返された。


 細胞が震え──入れ替わる。

 気付かぬままに。


 寝息に誘われ、羽音が近付く。静寂の中で高く響いている。別の夜にも鳴っていた。


 区別は、つかない。


 日差しが瞼を覆う。痕が残る腕を擦り、半身を起こす。細めた目で窓を見つめた。


 立ち上がり、ハンガーに手を掛ける。袖を通して玄関に向かった。


 見慣れた顔が見送る。浅い皺が一本、刻まれていた。手を振り返したあと、ノブを掴む。ゆっくりとドアが軋んだ。


 同じ場所に向かう。


 ────髭が少し、伸びた顔で。

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