作品アーカイブ (目次)

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  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。自分の感性だけで書きたいからです。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─              「筆の先で」        境界 「積まれた煉瓦」      感情 「枯葉と砂」        日常 「線の先は」        境界 ─ピックアップ─ テーマ  時間 「重なる景色」 ─テーマ別─ ─境界─       十四作品 ─時間─           七作品 ─循環─       十三作品 ─感情─           十一作品 ─万有─           七作品 ─価値観─   十五作品 ─日常─           十一作品 ─断片─           四作品 ─無─               三作品 ─掌編─    「筆の先で」         境界 「積まれた煉瓦」       感情 「越えた後」         境界 「シリアルを咀嚼して」    感情   「街の跡」          日常 「旋回する夜」        日常 「閉じた瞼」         境界 「瓦礫の理由」        境界 「配慮の有無」        価値観 「銀の牢獄」         境界 「重なる瘡蓋」        境界 「見えない顔」        日常 「神木の瞳」         価値観 「最後の理性」        感情 「月光に照らされて」     感情 「重なる景色」        時間 「境界の先で」        循環 「寄り添う枯葉」       日常 「いやし」          循環 「編まれゆく造形」      循環 「ずれた距離」        日常 「刻まれた断片」    ...

閉じた瞼



 水滴が集まり、形成された分厚い膜。その隙間から覗く、満ち足りた白色に輝く球体。眼差しの先を引き寄せる。

 波が抗い、還っていく。

 繰り返し、乱れて。


 何処までも拡がる水の上に、小型の船が浮かんでいた。左右から飛沫を浴び続け、揺れながら進む。


 ドアを開き、屈んだ姿勢で甲板に出た。男は手に持った電灯を突き出し、周囲を見渡す。肌に張り付いたシャツ。滴り、連なり、流れ落ちる。


 照らされた先で、魚が跳ねた。波紋を残して、水に溶ける。


 ──身体が、跳ねた。


 岩が穿ち、木を砕く。破片が散らばり、波が攫った。


 波紋を残し、水に溶けて。

 分厚い膜が、覆い隠す。


 ────瞼を閉じて、暗闇が拡がる。

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