作品アーカイブ (目次)

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  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。自分の感性だけで書きたいからです。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─              「筆の先で」        境界 「積まれた煉瓦」      感情 「枯葉と砂」        日常 「線の先は」        境界 ─ピックアップ─ テーマ  時間 「重なる景色」 ─テーマ別─ ─境界─       十四作品 ─時間─           七作品 ─循環─       十三作品 ─感情─           十一作品 ─万有─           七作品 ─価値観─   十五作品 ─日常─           十一作品 ─断片─           四作品 ─無─               三作品 ─掌編─    「筆の先で」         境界 「積まれた煉瓦」       感情 「越えた後」         境界 「シリアルを咀嚼して」    感情   「街の跡」          日常 「旋回する夜」        日常 「閉じた瞼」         境界 「瓦礫の理由」        境界 「配慮の有無」        価値観 「銀の牢獄」         境界 「重なる瘡蓋」        境界 「見えない顔」        日常 「神木の瞳」         価値観 「最後の理性」        感情 「月光に照らされて」     感情 「重なる景色」        時間 「境界の先で」        循環 「寄り添う枯葉」       日常 「いやし」          循環 「編まれゆく造形」      循環 「ずれた距離」        日常 「刻まれた断片」    ...

重なる景色



 飛び跳ねて、水溜りを避けた。緋色の雲間から注がれる、暖かい温度。立ち止まり、水面を眺めて。

 子供がいた。麦わら帽子を被った、少年。しゃがんで、覗き込む。


 同じように、覗き込む。


 突風が頭を掠めた。鍔を押し上げ、浮き上がり、回転する。二つ、飛んでいく。目で追いかけ、呟いた。


「君の帽子も、なくなったね」


 語りかけた。僕が、同じように。太陽と水面が、映す。


 視線が合う。

瞳の中に、沢山の僕がいた。


 ──帽子、幾つあるんだろう?


 遠くから呼ばれた。近付く足音に、振り返る。


「汚れちゃったね」


 濡れた麦わらを、差し出された。

アスファルトの匂いがする。水と、太陽の匂いが。頭に被せた。私と同時に。


 手を繋いで、前を向く。


 ────二つの影。重なり、伸びて。

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