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埋もれゆく言霊

 


土を眺めていた。指を伸ばし、地面に触れる。なぞることで、形を刻む。


風に攫われ、砂に混ざった。これは、本能なのか。


石を持って、石に刻む。意思を込めて。

想いと想像を描き、辿っていく。伝えるために。


木を削り、薄くした。幾重にも重ねた紙。

鳥から羽をもぎ取り、墨に浸す。刻んでいく。世界を繋ぐために。


量産された書物が棚を埋める。手に取った本を、疑わず信じていた。頁の隙間に嘘が滲む。あるいは、全て虚構なのか。


誰もが自由に鍵盤を叩く。もう、特別ではない。刹那に届く。あらゆる形で。


善意を纏い、並んでいく。悪意を孕み、羅列する。自在に組まれ、放たれた。


──意識を帯びた、聞こえぬ声。


深く沈み、切り裂く。暖かく包み、癒す。

繋げ、断ち切る。


無数に散らばり、混沌に染まる。

戻ることはできない。そう望んだのに。


瞼を閉じても映る。増殖し、支配する。境界が溶けた空間を。


土をなぞる指は、記憶を辿る。

石に刻む手は、意思を込める。

紙に記す羽が、心を繋げた。


───魂を探す。無限に産まれる文字に溺れて。

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