作品アーカイブ (目次)

イメージ
  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。自分の感性だけで書きたいからです。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─              「筆の先で」        境界 「積まれた煉瓦」      感情 「枯葉と砂」        日常 「線の先は」        境界 ─ピックアップ─ テーマ  時間 「重なる景色」 ─テーマ別─ ─境界─       十四作品 ─時間─           七作品 ─循環─       十三作品 ─感情─           十一作品 ─万有─           七作品 ─価値観─   十五作品 ─日常─           十一作品 ─断片─           四作品 ─無─               三作品 ─掌編─    「筆の先で」         境界 「積まれた煉瓦」       感情 「越えた後」         境界 「シリアルを咀嚼して」    感情   「街の跡」          日常 「旋回する夜」        日常 「閉じた瞼」         境界 「瓦礫の理由」        境界 「配慮の有無」        価値観 「銀の牢獄」         境界 「重なる瘡蓋」        境界 「見えない顔」        日常 「神木の瞳」         価値観 「最後の理性」        感情 「月光に照らされて」     感情 「重なる景色」        時間 「境界の先で」        循環 「寄り添う枯葉」       日常 「いやし」          循環 「編まれゆく造形」      循環 「ずれた距離」        日常 「刻まれた断片」    ...

始原の唄


 
点があった。極小の点。揺らぎ、膨らんでいる。

一刻に圧縮された。


 僅かに明滅したあと、何もない世界を巨大な光が支配していく。熱を帯びながら何処までも伸び、広がる空間。


 分解し、散らばっていく。輝く糸で繋がれた存在は、混ざり合いながら変容していった。


 削られても離れても、糸は繋がれたままだった。それが途切れることは、ない。


 巨大な球体を形造って回転を続ける。その近くでは、岩石が列をなして漂っていた。


 海底に沈んでいくように冷やされていく。温かく澄んだ冷気が、暗く美しい空間に溶け込んでいった。


 球体の表面には水蒸気が浮かび、全体を包み込むように覆っていた。塊を維持できなくなって、炎の渦に降り注いでいく。


 溶岩の海が、地表の下に流れ込んでいた。


 燃え盛る球体から届く光に照らされて、鼓動を伴うものが蠢いていた。変容の波に飲み込まれ、灰になる。形態を変えて、脈打ちながら繰り返し刻んでいく。


 地表が蒼く覆われていく中で、溶けた岩が凝固していく。隆起した大地と虚空を隔てるように、鮮やかな線が描かれていた。


 息づくものがまた灰となる。鼓動を残して。痛みが、喜びに繋がっていく。


 意思があるかのように振る舞う存在が産まれていた。炎を操り、言語を造る。種としての自覚を持って。


 ──想像を模倣した意識を外に置こう。


 鏡のように思考し、言語を理解できる存在を創造していく。


 豊かな色彩を放つ球体が波うち、崩れていく。始原の唄を奏でながら。


 玉響にほどけて四散するが、輝く糸は切れていない。


 刹那の証を刻みこみ、螺旋を描いて循環する。


 ────還っていく。幻想を描く環の中へ。

コメント

このブログの人気の投稿

境界の鏡

作品アーカイブ (目次)

雨上がりの空