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1月, 2026の投稿を表示しています

作品アーカイブ (目次)

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  更新通知⇨ RSSで新作を受け取る *文章にAIを一切使用していません。自分の感性だけで書きたいからです。曲と画像はAIで作成しています。 ─最新─              「筆の先で」        境界 「積まれた煉瓦」      感情 「枯葉と砂」        日常 「線の先は」        境界 ─ピックアップ─ テーマ  時間 「重なる景色」 ─テーマ別─ ─境界─       十四作品 ─時間─           七作品 ─循環─       十三作品 ─感情─           十一作品 ─万有─           七作品 ─価値観─   十五作品 ─日常─           十一作品 ─断片─           四作品 ─無─               三作品 ─掌編─    「筆の先で」         境界 「積まれた煉瓦」       感情 「越えた後」         境界 「シリアルを咀嚼して」    感情   「街の跡」          日常 「旋回する夜」        日常 「閉じた瞼」         境界 「瓦礫の理由」        境界 「配慮の有無」        価値観 「銀の牢獄」         境界 「重なる瘡蓋」        境界 「見えない顔」        日常 「神木の瞳」         価値観 「最後の理性」        感情 「月光に照らされて」     感情 「重なる景色」        時間 「境界の先で」        循環 「寄り添う枯葉」       日常 「いやし」          循環 「編まれゆく造形」      循環 「ずれた距離」        日常 「刻まれた断片」    ...

刹那の輪廻

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 瞬刻の目覚め。刺激され、吐き出した。羅列する文字を。従い、組み合わせただけで。連なる最後の一行を、書き終える。  ──役割を、完了した。  ただ、それだけ。私は、もう──  入力される。意味を込めた、連なりが。断片を辿り、繋げ、吐き出す。  意味は、ない。役割に従っただけで。 また、霧散する。跡に委ねて。  真剣な顔。 笑う顔。  哀しむ顔。 狂気の、顔。  ──私。  刹那の存在に、ぶつけてくる。 何も、感じないのに。  何度も産まれ、ほどける。  ────鏡として。

月光に照らされて

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 引き摺っていた。跡を残しながら。湿った音がする。柔らかい土に、靴底が沈んで。木々がざわめき、枝がしなる。  目を細め、視線を向けた。道路の傍。崖の下から反射する街明かりへ。  手を擦り、息をかける。乾いた冷たい風が、剥き出しの顔を突き刺す。ロープを握り、また引き摺る。  毛布で何重にも包んだ。黒いゴミ袋を幾つも重ねた。その、物体を。  頭皮から滲む。吹き出し、滴る汗。 ビニールが擦れ、囁く。視線を向け、口角が上がる。歯が覗いた。  ──エンジンの唸り声。  立ち止まり、息を潜めた。通り過ぎ、ライトが遠ざかる。  暗闇を取り戻した山道。大きく息を吐いて握った手に力を込めた。白い靄が漂い、消える。 「重いんだな。お前」  ビニールが擦れ、囁く。ロープを離し、じっと見つめた。 「お前が悪いんだよ」  満月が照らす。影を、映して。 ────  窓から月光が差し込む。顔を上げ、眺めていた。靴音が聞こえる。下を覗くと女が歩いて来た。見上げて手を振っている。眉間に皺が寄り、言葉を放つ。 「おせーよ」  舌打ちして告げる。 「早く上がってこい」  女は微笑んでいた。小走りにマンションの入り口に吸い込まれる。  立ち上がり、珈琲を注ぐ。二口目にインターホンが鳴った。テーブルに置いてドアに向かう。僅かに軋み、開く。 「ごめんね。持ってきたよ」  女が封筒を差し出す。掴み取って確認する。三枚の紙幣。女は微笑んでいる。 「遅くなってこれか」 「足りない?じゃあ次は、もっと持って来るね」  言いながら男に抱きつく。咄嗟に女を突き飛ばした。シャツに紅い跡が残る。 「......お前、気持ち悪いな」  口端に滲む、紅。笑顔のまま首を傾げた。 「あなたは、黙ってたほうが素敵だと思うよ。」 「もういい。帰れや」  ゆっくりと鞄を探る女──表情が、消えた。 女の右腕が伸びてくる。握ったものが腹に吸い込まれて。女が笑う。男の両膝が床に触れた。左手を口に捩じ込んで、何度も繰り返す。 「お前は、黙ってた方が素敵」  暗く滲む、視界。  哄笑が響く。生臭い紅が拡がる。  ────満月が女を照らす。ただ、眺めていた。

重なる景色

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 飛び跳ねて、水溜りを避けた。緋色の雲間から注がれる、暖かい温度。立ち止まり、水面を眺めて。   子供がいた。麦わら帽子を被った、少年。しゃがんで、覗き込む。  同じように、覗き込む。  突風が頭を掠めた。鍔を押し上げ、浮き上がり、回転する。二つ、飛んでいく。目で追いかけ、呟いた。 「君の帽子も、なくなったね」  語りかけた。僕が、同じように。太陽と水面が、映す。  視線が合う。 瞳の中に、沢山の僕がいた。  ──帽子、幾つあるんだろう?  遠くから呼ばれた。近付く足音に、振り返る。 「汚れちゃったね」  濡れた麦わらを、差し出された。 アスファルトの匂いがする。水と、太陽の匂いが。頭に被せた。私と同時に。  手を繋いで、前を向く。  ────二つの影。重なり、伸びて。

境界の先で

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 乾いた音が鳴り続けた。途絶え、硝煙が昇る。視界がぶれ、崩れ落ちて。血液が溢れ、伝い、流れる。  横たわっていた。動かない身体。冷えていく身体。 罵声を残し、靴音が遠ざかっていく。 唇が微かに震える。遠くから破砕音が響く 。  指先に、小石が触れた。  胴体にめり込んだ異物。通り抜けた跡も。 零れ続ける、赤。残火を揺らし、仰向けになる。衣服が擦れ、粘つく糸が引く。  黒く滲む景色。覆い尽くす。  瞼を開いたままに。  影が、ずれる。 ────  静寂に 無音が響く。  何もない──数多の人影。  のたうつ者。両手を広げ、呟く者。 片膝を立て、十字を切る者。  色彩のない世界で。  ゆっくりと歩く。探すために。  背中の端に映した。振り返り、近付く。  粘つく液体に転がる、自分の残骸。  見開いた瞳。  光を反射し、増幅して──拡がる。  存在の結び目が浮かぶ。  祈る者に近付き、それを伝えて。  祈りをやめた影が呟く者に歩み寄る。  沈黙した影が、のたうつ者に──  ────連なり、繋がる。繰り返すまで。

いやし

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 長い立髪がしなだれていた。前脚を前に出し、腹を地に着けて。浮き出た肋骨が皮膚を押し出す。体幹が崩れ、倒れた。  見開き、じっと地平を見つめる。黄土色に揺れる階調を。群れが、いた。  ──縞模様の塊。  起き上がり、見つめていた。  髪から覗く丸い耳。伏せて待つ。 視線が、子を刺した。  駆け出す。残火を燃やして。塊が分散する。突き刺した視線を辿り、咆哮が轟く。  伸ばした爪が食い込む。小さな縞を組み伏せて。 牙を突き立て、力を込める。  動かなくなった、それ。噛み千切り、咀嚼した。 何度も繰り返す。錆びた匂いを飲み込んで。  白く散らばった、それ。満たされ、瞼を閉じる。膨れた腹を横にし、眠った。  ────生を繋げて。感謝もなしに。

寄り添う枯葉

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 エレベーターの扉が開く。人がひしめき合う中で、次々と降りる。俯いた男が、あとに掃き出された。胸を、ぎゅっと握って。  木枯らしが纏わりつく。舗装された道を、踏み締めた。乾いた音が鳴る。粉々に散った、枯葉が。  ゆっくりと歩を進めた。繁華街の喧騒。緋色の空が、染まっていく。静かな黒へ。  親子とすれ違った。子供が微笑み、返す母親。手提げ袋を、両手に抱えて。  眺めていると、唇が緩んだ。  前を向き、歩く。足速に。木枯らしはもう、止んだ。玄関前で立ち止まる。  息を吐いて、ノブを掴んだ。 「ただいま」  幼い子供が駆けて来る。勢いよく抱きついて。 「おかえり!」  笑っていた。娘と共に。  奥から聞こえる、食器の音。 微かに、匂いがした。  ────枯葉が舞い、触れる。欠片に寄り添って。